【第43回読書会】「山椒大夫」(森鴎外著)
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さて、本日は第43回読書会についてお話します。
「山椒大夫」(森鴎外著)
10月の読書会は、5年生の S さんが発表してくれました。本は森鴎外の『山椒大夫』で
す。1915年(大正4年)に発表されたこの本は当時ならではの言葉や言い回しが難しく、
S さん曰く「大人でも本気出さないと読めない本」だそうです。4回目の読書会となる今回
は、つまらなそうにしている人が誰もいない読書会をしたい!と意気込んで臨んでくれま
した。
この物語の時代は平安時代。九州にいる父に会うため、母と姉の安寿、弟の厨子王が旅を
している途中で人買いに騙され、母は佐渡、安寿と厨子王は丹後の山椒大夫に奴隷として売
られてしまいます。過酷な労働の中、安寿は自らを犠牲にして弟を逃がします。その後、成
長し出世した厨子王は人身売買を禁止し、佐渡にいる母との再会を果たす、というあらすじ
です。
S さんが心に残った場面は、安寿が自らを犠牲にしてまで弟を逃がす場面でした。厨子王
が将来母を助けると信じて逃がした安寿をすごいと思ったからだそうです。自分ならそん
なことはできませんが、みなさんはどうですか?という問いかけに、「どちらかが死ぬのは
嫌だから、一緒に死にます」といった意見や「逃げるのは無理なので、暴れて人身売買を止
めさせます」、「そこで一生懸命働いて山椒大夫に認められて、右腕になるまで頑張る」と、
様々な意見が出ました。ただ意見が出るだけでなく、「子ども二人が暴れて、大人相手に立
ち向かえると思う?」など対話が弾み、また二人では逃げられないと安寿が思った根拠を S
さんが図や絵をホワイトボードに描いて説明してくれる場面もあり、始終誰かが発言して
いる活気に満ちた25分間でした。
最後のコメントでは、「ホワイトボードに絵を描いて説明してくれたのが良かった」、「一
度この本にチャレンジしたけど難しかったので、読み切った S さんはすごいと思った」、「静
かにならないように話題を提示していたのが良かった」といった意見が出ました。一方で、
「質問に答えるときのスピードをもっとゆっくりした方がいい」と、今後の S さんへのア
ドバイスも聞かれました。読書会は発表者だけでなく聴衆にも役割があり、お互いがそれを
全うすることで素晴らしいものになることを改めて感じることができました。
S さんは上記のコメントを受け、「質問を返す時に、しっかり伝えなきゃ!と思って早口
になってしまったのが良くなかったです。良かったことは、事前にどんな質問が来るか予想
して答えを考えておいたり、わからない言葉を調べるなどしていたので、それは役立ってよ
かったと思いました」と締めくくりました。次回は武者小路実篤の『友情』で読書会をして
くれるそうなので、期待したいと思います。
ありがとうございました!
本日も最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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