先回り子育てはなぜいけないのか?
皆さん、こんにちは。ハリー進学教室の荒牧です。
今日は先回り子育てについて話してみたいと思います。
ここでの先回りというのは、
お子さんが、これが好き!とか、これがしたい!といったときに、
そんなものは将来のためにならないと、『そんなのはダメ!』とだめだししたり、
お子さんが何かいう前から、『こんなことしたら?』とか
『暇だったら、これしなさい!』といってしまうことです。
こういったことがなぜよくないのか、結論からいいますと、
何も感じない子になって、主体性が損なわれてしまうからです。
どういうことか。
まず、大前提として、こどもの生殺与奪は親が握っています。
そのことに無自覚な方が結構いると思いますが、こどもからみればそうです。
なぜなら、機嫌を損ねたら、食べていけなくなるからです。
つまり、こどもにとって、母親のいうことは、自分の生きる道であり、
正しさ、なのです。
もともと子供は、これがほしい!あれがよい!というものですが、
たいした理由もなく、そんなものはよくないと否定を続けたり、
先回りで、こうしなさい、こうすれば?を続けていると、それに沿った行動しかしなくなります。
なぜなら、それに逆らうことは自分の命にかかわることで、正しくないことになるからです。
そして、次第に何も感じなくなります。
何も感じない、あるいは、感じていても表現しないわけですから、
・第一に、行動に対する動機がとても弱い(拘りがない)
・拘りがあっても、いえない(正解でないかもしれないと)
・挫折から立ち直る力が弱い(自分の人生へのこだわりが少ない)
ということになります。
実際、私はいろんな場面でこうした大人をたくさん見てきました。
具体的な例では、母親のいうとおり勉強ばかりし、東京のよい大学に合格したけれども、
その後就職した銀行で挫折してしまった。故郷に戻ったが、何がしたいかわからない。
あるいは、プライドが邪魔をして何もできずにいる、そんな話はどこにでも転がっています。
大人のこどもに対する関わり方は、
目の前のこどもがどうなったら幸せになりやすいか、ここをゴールとすべきだと思うのです。
もちろん、競争や、やるべきことをすることは大切ですが、それを超えた視点を持つべきだと思います。
皆さんはどうお考えになりますでしょうか?